概況
8月15日の日経平均は終値4万3378円。
日足の平均足は8連陽で下ヒゲ消失が続き、短期モメンタムは強い。
14日ATRは約621円。
直近の想定中心帯は4万2600?4万3500円前後、伸長局面ではATR分の上振れ余地も残る。
テクニカル判断の起点は日足平均足の始値4万2705円付近で、ここを明確に割れるまでは上昇波動を維持とみる。
テクニカル(日足)
直近スイングは8月4日安値3万9851円から8月13日高値4万3451円。
フィボナッチ押し目は23.6%=4万2602円、38.2%=4万2076円、50%=4万1651円、61.8%=4万1226円。
初押しの有力候補は4万2600円近辺、浅押しで切り返せば強気継続のサインとなる。
上値は4万3450円を明確突破できれば、ATR上乗せで4万4000円近辺までの値幅拡大も視野。

テクニカル(週足)
週足の平均足は18週連続陽転。
今週の平均足は始値4万0796円、終値4万2753円で実体拡大。
週足の基調判定ラインは平均足始値4万0796円で、ここを上回る限り中期トレンドは上向きの評価を維持する。

ファンダメンタルズ
4-6月期実質GDPは前期比+0.3%、年率+1.0%と上振れ。
外需と設備投資がけん引した。
物価の粘着性が残るなか、需要面の底堅さが示された格好だ。
為替は足元でドル/円147円台半ば。
円安基調は輸出採算に追い風となりやすい。
金融政策は日銀が7月会合で無担保コール翌日物を0.5%程度に誘導する方針を維持。
7月会合サマリーでは再利上げの可能性に言及する意見も示され、タカ派寄りの思惑が下支え。
セクター現況と見通し
半導体・情報通信は主導継続。
指数寄与の大きい大型テックの上昇が相場を牽引しやすい地合いだ。
自動車は147円台の為替が追い風で、収益モメンタムは良好。
米需要と在庫動向をにらみつつ堅調推移を想定。
銀行は日銀の段階的正常化観測でNIM改善期待が下支え。
一方で長期金利観測の揺らぎから戻り売りと押し目買いが交錯しやすい。
不動産は金利先高観が上値のフタ。
配当妙味や資産回転の速い銘柄への選別色が強い。
商社は為替と分散ポートで底堅さが続く。
価格帯シナリオ(1~2週間)
強気継続は4万3450円超で4万3850~4万4000円の上値試し。
レンジ回帰は4万2600~4万3500円の往来。
弱気転換は日足平均足始値4万2705円割れで4万2076円→4万1651円の防衛力を検証する展開。
まとめ
平均足は日足・週足ともに上向きで、高値圏維持のまま上値試しがメインシナリオ。
GDP上振れと円相場の水準感が追い風となる一方、イベント通過前後は値幅が拡大しやすい。
価格で強さを確認しつつ、主導セクターへの順張りとフィボナッチ帯での押し目拾いを基本戦術としたい。