2025年9月12日、日経平均は44,768.12円(+395.62)で続伸。
直近スイング(高値43,876/安値41,835)を起点にしたフィボナッチ拡張150%=44,896円に肉薄した。
ただし当日の足型は実体の小さい迷い足(十字線に近い)で、到達感を示唆。
強いトレンドは維持しつつも、上値帯での利食いと押し目形成のせめぎ合いが濃くなっている。

テクニカル概況(実値と平均足)
実値:始44,803円・高44,888円・安44,549円・終44,768円。
寄り天ではないが、高値44,888円<拡張150%44,896円でわずかに届かず。
小さな実体に長めの上下ヒゲを伴い、短期は「一服」のサイン。
日足平均足:HA始値=43,840/HA終値=44,752/高値=44,888/安値=44,549で陽線継続。
モメンタムはなお強い。
週足平均足(進行週):HA終値=44,113の陽線で、中期の上昇骨格に変化なし。

フィボナッチ(基準:高43,876/安41,835、データ記載の拡張率を使用)
- 76.4%=43,394円(押し目の一段目)
- 123.6%=44,358円(本日終値はこの近傍上)
- 138.2%=44,656円(次の上値目安)
- 150.0%=44,896円(本日の上限目安、高値44,888円で接近)
⇒ 終値は123.6%~138.2%帯に位置。
150%が“フタ”として意識されやすく、明確上抜けできるかが次の分岐。

移動平均線とグランビルの法則
移動平均は5日線=44,016円/20日線=43,039円/60日線=41,252円で、5日>20日のゴールデンクロス継続、いずれも上向き。
- グランビル②(上向きMAへの押し目買い)が機能しやすい環境。
- 一方、拡張150%接近+十字線は「短期の迷い」を示すため、追撃は上抜け確認(終値で138.2%超~150%突破)とし、押しは5日線→76.4%(43,394円)の反応を見極めるのが合理的。

ファンダメンタル概況(直近の外部環境)
前日発表の米8月CPIは総合+2.9%、コア+3.1%。
物価はやや加速したが、足元の雇用軟化観測も相まって、市場は9月FOMC(16?17日)での利下げを有力視。
金利低下期待→株のPER下支えが継続する一方、為替の振れは外需採算に影響しやすい。
日本では首相辞任表明を受けた政局の不確実性が残るが、当面は景気・物価・賃金の持続性と日銀のスタンスが注目点だ。
業種別の現況と見通し
半導体・電子部品は金利低下観測の恩恵で基調強いが、高値圏では値幅が出やすい。
自動車は為替の振れで収益感応度が高く、指数の押し局面での逆張り資金が入りやすい。
銀行は長い金利の方向感に敏感で、政局×日銀の示唆でボラが増幅。
内需・観光・小売は需要回復が下支えとなり、イベント通過後の循環物色の受け皿となる。
シナリオと戦略
- 上放れ継続シナリオ:138.2%(44,656円)→150%(44,896円)を終値でクリアできれば、オーバーシュートも視野。押しは5日線での反発再加速を確認して追随。
- 一服~押し目シナリオ:150%で頭打ち→まずは123.6%(44,358円)再テスト、割れで76.4%(43,394円)までの押しも想定。週足強気を前提に、段階的な押し拾いが基本。
まとめ(要点整理)
- 9/12は拡張150%(44,896円)目前まで上伸、十字線に近い迷い足で到達感。
- 5日>20日のGC継続、上向きMAへの押しは有効だが、上値帯(123.6~150%)での慎重対応が必要。
- マクロは米CPI2.9%・コア3.1%でも9月FOMC利下げ観測が優勢。為替の振れに留意しつつ、5日線→76.4%の押し目は段階拾いで臨む。
(外部リンク)Google finance(グーグルファイナンス)日経平均株価