概況
9月24日の日経平均は45,630.31円で大引けた。
始値45,484.41円、高値45,693.28円、安値45,205.47円で推移し、終盤まで強さを保ったまま引けた印象である。
日足平均足は始値45,247.54円、終値45,503.37円と実体陽線を維持し、下値の切り上げとともにトレンドの継続性を示唆する。
週足平均足(進行週)も始値44,221.12円、終値45,443.90円の陽線で、週次トレンドも上向きへの収斂が続いている。

フィボナッチ拡張の現在地
直近スイング(高値43,876円/安値41,835円)を基準にした拡張は、150%=44,896.50円、161.8%=45,137.34円、176.4%=45,435.32円、200%=45,917.00円である。
本日の終値は176.4%を上回っており、200%まで残り約287円に迫った。
ザラ場で200%手前の利食い圧は想定されるが、176.4%上での滞留が続く限り、上値指向は維持されやすい。
短期の押しが入っても、まずは161.8%が支持として機能しやすく、そこを保てば再度200%トライの態勢が整う。

移動平均線とグランビル
移動平均線は5日=45,252.72円、20日=43,687.32円、60日=41,895.44円で、5>20>60のパーフェクトオーダーが続く。
角度もいずれも上向きで、上昇相場の典型的な配列である。
グランビルの法則に照らすと、上向きの5日線へ寄せる押しは第1法則の押し目買いが機能しやすく、実勢価格はまさに5日線から素直に切り返す“跳ね”の形になっている。
仮に利食いで161.8%まで差し込んでも、5日線と重なるゾーンで下ヒゲを伴う反発が出るかが注目点である。
20日線は中期の上昇軸であり、ここを維持する限り中期トレンドは不変だ。

日足・週足のテクニカル評価
日足平均足は実体陽線で、連続陽転の流れに変化はない。
上ヒゲは残るが、前日までの高値圏の利食いを吸収しながら切り上げており、強含みの範疇と評価できる。
週足平均足も陽線継続で、週次のモメンタム低下は見られない。
週足の高値45,757円に接近しており、ここを上抜けて週足実体を伸ばせるかどうかが、9月相場の最終盤のテーマになりそうだ。
ファンダメンタルの地合い
海外金利のピークアウト観測と、主要国の緩和方向へのモードが意識され、グロース寄りの資金循環が生じやすい環境である。
為替は円安基調の範囲で推移しており、外需の採算を下支えする一方、エネルギーや輸入コストを通じた内需の圧迫には留意を要する。
国内物価は粘着的で、政策の急転は想定しづらいが、当面はイベントごとのガイダンスに対する市場の感応度が高く、短期のボラティリティが残りやすい。
業種別の現況と見通し
半導体・AI関連は金利の頭打ち観測を背景にモメンタムが継続しやすい。
指数が176.4%上を維持できるなら、主力の押し目は買い直され、200%接近では強弱感が対立しつつも物色は継続するだろう。
輸出関連(自動車・機械)は為替面の追い風で相対堅調が続く公算が高い。
銀行は国内金利トーンの見極め局面で選別色が強く、指数の一服場面での拾いが機能しやすい。
小売・サービスなどの内需はコスト要因と賃上げの綱引きで銘柄間格差が広がり、指数が200%前後でもみ合う局面ではディフェンシブが相対的に底堅さを見せやすい。
トレード戦略と価格帯シナリオ
基本戦略は176.4%上維持の限り順張り継続でよい。
200%到達時は上ヒゲ連発や平均足の陰転を利確シグナルとして捉え、段階的にデルタを落とす運用が有効だろう。
スピード調整が入れば161.8%~5日線での反発力を吟味し、出来高を伴う下ヒゲで再エントリーを狙いたい。
150%割れは短期の過熱修正入りと判断し、中期は20日線の攻防を意識する。

まとめ
日足・週足とも平均足は陽転、5>20>60の強気配列が続き、拡張176.4%上での引けは上昇波動の持続を後押しする。
グランビルの押し目が機能しやすい地合いで、当面は200%到達の可否が焦点である。
達成時の上髭や平均足の陰転には敏感になりつつ、維持なら順張り、調整なら161.8%~5日線での押し目精査が適切な運用となる。
(外部リンク)Google finance(グーグルファイナンス)日経平均株価