9月30日|日足平均足は陰転・週足は陽線圏維持─150%上で粘るも161.8%届かず、5日線下の“押し目”から再上昇狙い


2025年9月30日

 

概況(9/30)

9月30日の日経平均は44,932.63円で大引け。

寄付き45,054.96円、高値45,126.23円、安値44,733.60円。

日足の平均足は「始45,287→終44,962」で陰転、短期モメンタムは一服した。

一方、週足平均足(進行週)は「始44,806→終44,983」で陽線圏を維持し、週次トレンドの土台は残る。

 

フィボナッチ拡張の位置取り

直近スイング(高43,876/安41,835)に基づく拡張は、150%=44,896.50円/161.8%=45,137.34円/176.4%=45,435.32円/200%=45,917.00円。

本日の終値は150%上を確保しつつも、ザラ場高値は161.8%に未達。

当面の分岐は45,137円(161.8%)の奪回か、44,896円(150%)の維持かになる。

 

移動平均とグランビル(第1法則の「押し目」)

移動平均は5日=45,343円/20日=44,219円/60日=42,240円で5>20>60の強気配列は継続。

ただし終値は5日線の下にあり、上昇トレンド内の“初押し”に相当する。

グランビルの第1法則(上向きMA接近→反発)が機能するかは、5日線の素早い再奪回と161.8%の上抜け定着がカギ。

逆に150%割れなら、前安値~20日線(44,200円前後)への“呼吸”を許容する。

 

日足・週足の平均足から読む転換点

日足平均足の陰転は短期の減速シグナル。

一方、週足は陽線圏で下値の粘りも残る。

したがって「日足の陰転→陽転戻し」が入れば、45,137円(161.8%)再トライのシナリオが復活しやすい。

ここを“実体で”越えられるかが、176.4%(45,435円)~200%(45,917円)への再上値試しの合図になる。

 

ファンダメンタルの現在地

米国は9月FOMCで0.25%利下げに踏み切り、先行きもデータ次第の緩和バイアスが意識されている。

長期金利の頭打ち観測は成長株(長い将来利益を評価するセクター)に相対追い風となりやすい。

国内は日銀が9/19会合で政策金利を据え置きつつ、ETF・J-REIT売却開始を決定。

理事会内の利上げ主張や、一部ハト派のタカ派寄り発言もあって、10月追加利上げ観測が台頭している。

金融政策の“言い回し”への感応度が高く、イベント前後の短期ボラに留意したい。

為替はドル/円が148円前後で推移。

輸出採算の追い風と、輸入コストの重石の綱引きが続く。

指数に対しては自動車・機械などの外需に相対追い風となる一方、内需はコスト転嫁力の差で明暗が分かれやすい。

 

 

業種別の現況と見通し

半導体・AI関連は、米金利のピークアウト観測継続で相対強。

指数が161.8%回復ならモメンタム再点火で176.4%→200%の順に上値試し。

輸出(自動車・機械)は148円近辺のドル/円が下支え。

150%帯の押しは拾われやすい。

銀行は日銀のガイダンスと国内金利のトーン次第で選別色。

10月利上げ思惑の強弱で相対度合いが変化。

内需(小売・サービス)は輸入・エネルギーコストの波及を注視。

指数がもみ合う場面では、価格転嫁力の高いディフェンシブが相対堅調になりやすい。

 

価格帯シナリオと戦術

上値再開シナリオ:

5日線回復+161.8%(45,137円)終値上抜け→176.4%(45,435円)→200%(45,917円)へ段階的に。

上ヒゲ連発なら部分利確でデルタ調整。

 

スピード調整シナリオ:

150%(44,896円)~前安値までの押しを許容。

20日線(44,200円前後)での反発強度(出来高・下ヒゲ)を吟味して押し目継続。

 

転換警戒シナリオ:

150%割れ+日足平均足の陰転継続なら、短期の過熱修正モードへ。

週足の陽線圏が崩れるかを点検。

 

まとめ

トレンドの骨格(5>20>60)は強気のまま。

きょうは日足平均足の陰転と5日線下で、“押し目→跳ね”前夜の形。

5日線奪回と161.8%上抜けが出れば、テクニカルの歯車は再び上に噛み合う。

逆に150%割れなら20日線までの呼吸を想定し、反発の質でスタンスを調整したい。

 

 

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