10月06日|新総裁決定の政策期待で株高・円安へ──上昇ギャップ後は浅押し優先、上昇トレンド維持で上値突破を試す


2025年10月6日

 

概況と一言

10月6日の日経平均は47,944.76円で大引け(始値46,636.07/高値48,150.04/安値46,592.99)。

寄り付きから上昇ギャップでスタートし、そのまま高値圏で推移。

日足・週足の平均足はいずれも陽転継続で、モメンタムが再加速した一日だった。

 

 

ファンダメンタルズ:政策期待を“前面”に

自民党の新総裁決定を受け、市場は拡張的な財政×急速な引き締め回避という政策ミックスを織り込みにいく流れ。

初動は株高・円安で、外需・成長投資・防衛/経済安保といった政策テーマが物色の太宗を占めやすい。

短期的には“期待先行のバウンド”だが、組閣・所信表明・補正の規模が上振れれば上値追いの燃料になり、逆にサプライズ不足なら短期の揺り戻しもあり得る。

いずれにせよ地合いの重心はリスク許容度の上方修正に傾いたとみる。

 

 

テクニカル総覧:浅押し最優先

移動平均は5日=45,626.89/20日=44,927.71/60日=42,645.91で5>20>60のパーフェクトオーダー。

終値は5日線を大きく上回る位置にあり、グランビルの買い①(上向きMA上での推移)を継続。

ギャップアップ後は浅押し(例:前日実体上限~当日平均足実体=47,300円前後)を優先し、5日線までの押しは“良いブレイク後の呼吸”として拾い場と判断する。

 

平均足で見るトレンド

日足平均足は大陽実体で上抜け、週足平均足も陽転を重ねる形。

“陽に陽を重ねる”足どりは強相場の典型で、上値試し継続が基本線。

反面、ギャップ直後は上髭の利確が出やすいので、引け味(高値圏維持か、実体縮小か)で温度感を微調整したい。

 

フィボナッチ・リトレースメント(基準:高45,852/安41,835)

主要水準は38.2%=44,317/50.0%=43,844/61.8%=43,369/78.6%=42,695。

本日の値位置はすべてのリトレース水準を上で維持。

調整帯を完全に離脱しており、押し目買い優勢が続く。

短期のサポートは47,300~46,600(当日平均足実体~日中安値帯)→それでも崩れなければ5日線、さらに深ければ20日線を防衛ラインにする。

 

シナリオと戦術(“浅押し前面”に)

上値追い継続:

48,150円更新で48,500円台を試す動き。

上髭連発なら段階的利確でガス抜き。

浅押し優先:

47,300~46,600円ゾーンの下ヒゲ+出来高増を押し目サインと捉え、半分拾って半分待つ分割エントリー。

想定外の深押し:

5日線→20日線の順に耐性を点検。

20日線割れ+平均足陰転連鎖なら、いったん短期強気を畳んで仕切り直し。

 

 

業種別の現況と見通し

半導体・AIは金利一服+政策期待で牽引続く可能性が高い。

高値更新が素直なら追随買いが入りやすい。

輸出(自動車・機械)は円安追い風で相対強。

浅押しは早めに拾われやすい。

防衛・経済安保・インフラ投資周辺は政策テーマ化で継続物色。

銀行は金利の傾き次第でまちまち。

ギャップ後の押し場ではディフェンシブ代替としての資金も一部流入。

内需(小売・サービス)はコスト転嫁力で選別。

指数が高値圏で揉む局面では価格決定力の強い銘柄が優位。

 

まとめ

新総裁決定による政策期待を“前面”に据えた地合い改善と、テクニカル三拍子(陽転×5>20>60×買い①)が重なり、基本戦略は“上昇ギャップ後の浅押し優先”。

短期は48,150円の抜け味がテーマ、中期は5日線→20日線の順で強気バイアスを維持しつつ、イベント見出しの温度で機動的にリスク調整したい。

 

 

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