首相足・選挙足(計算方法、チャートなど)テクニカル指標。日経平均へ適用
日本の総理大臣が変わるごとにロウソク足を追加していく「首相足」という指標についてと、そこから派生して、総選挙毎にロウソク足を追加した「選挙足」を日経平均株価で作成しています。
日常的に使用する指標ではなく、その総理大臣が日経平均にどれだけ寄与したかの指標となります。さらに、選挙足としては、その選挙及び、政権がどれだけ経済を立て直したか、どれだけ日経平均株価に影響したかの指標となります。
選挙足は首相足とことなり、一つのロウソク足の中に複数の総理大臣、複数の政権与党(連立政権の構成政党の変移による)が含まれる場合があります。
特に、平成以降、一つのロウソク足の間に3~4人の総理が就任しています。
首相足の計算式
新総理大臣のの就任日を始値、退陣日(チャート上、データ上では、次の総理の就任日前日に設定)を終値として、その期間の高値・安値を4本値とする。
選挙足の計算式
選挙の投票日を始値(データ上は選挙日が日曜日のため翌日月曜日)、次の選挙の投票日の前日までを期間として、高値と安値を求め4本値としています。
首相足のチャート
日経平均株価、首相足のチャートです。
1972年7月に就任した64代田中角栄内閣総理大臣の時代から、2021年3月05日までのチャートとなります。
選挙足のチャート
同じく、選挙足です。
こちらは、1972年12月の田中角栄首相時代の33回衆議院議員総選挙からのチャートです。
横軸が選挙回数で、33は33回総選挙~34回総選挙の前日までのデータを使用しています。
選挙回と日付、チャート内の期間と総理については以下の通りです。
衆院選回 | 回内総理 | 解散総理 | 始値日 | 終値日 |
33 | 田中角栄、三木武夫 | 田中角栄 | 1972/12/10 | 1976/12/04 |
34 | 三木武夫、福田赳夫、大平正芳 | 三木武夫 | 1976/12/05 | 1979/10/06 |
35 | 大平正芳 | 大平正芳 | 1979/10/07 | 1980/06/21 |
36 | 鈴木善幸、中曾根康弘 | 大平正芳 | 1980/06/22 | 1983/12/17 |
37 | 大平正芳、鈴木善幸、中曾根康弘 | 中曾根康弘 | 1983/12/18 | 1986/07/05 |
38 | 中曾根康弘、竹下登、宇野宗佑、海部俊樹 | 中曾根康弘 | 1986/07/06 | 1990/02/17 |
39 | 海部俊樹、宮澤喜一 | 海部俊樹 | 1990/02/18 | 1993/07/17 |
40 | 細川護熙、羽田孜、村山富市、橋本龍太郎 | 宮澤喜一 | 1993/07/18 | 1996/10/19 |
41 | 橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗 | 橋本龍太郎 | 1996/10/20 | 2000/06/24 |
42 | 森喜朗、小泉純一郎 | 森喜朗 | 2000/06/25 | 2003/11/08 |
43 | 小泉純一郎 | 小泉純一郎 | 2003/11/09 | 2005/09/10 |
44 | 小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎 | 小泉純一郎 | 2005/09/11 | 2009/08/29 |
45 | 鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦 | 麻生太郎 | 2009/08/30 | 2012/12/15 |
46 | 安倍晋三 | 野田佳彦 | 2012/12/16 | 2014/12/13 |
47 | 安倍晋三 | 安倍晋三 | 2014/12/14 | 2017/10/21 |
48 | 安倍晋三、菅義偉 | 安倍晋三 | 2017/10/22 | – |
平成の最後の方でいえば、第44回の総選挙がいわゆる郵政解散で、小泉純一郎総理が解散させ、その後、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の三総理が続いています。
この総選挙の期間内で、麻生総理の時代にリーマンショックとバブル後の最安値を記録しています。
45回総選挙は、麻生総理が解散させ、政権交代により民主党政権が誕生しています。
その民主党政権は鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦の三総理が誕生しています。
この期間に東日本大震災が発生し、日経平均も大きく下落しました。
ただし、チャートで見ると、民主党政権の3年4か月はロウソク足本体も薄く、高低線も短いロウソク足となっています。
46回総選挙で、第2次安倍政権が誕生し、47回、48回の総選挙を経て、現在に至っています。
チャートで見ると、安倍政権の誕生から今日(21年3月現在)まで陽線を伸ばしており、46回総選挙翌日に安値を記録した後、その安値を割ることなく上昇している状況です。
(外部リンク)テクニカル指標(Wikipedia)