色々なテクニカル指標をストキャスティクス化してみました。
方法は、色々な指標をストキャスティクス化するだけです。
ストキャスティクスの計算は下記リンクに掲載の通りですが、各指標に適用する際にひとつひとつ計算させるのは面倒なので、当サイトで公開している自動売買システムUGの再計算機能と任意計算機能を使用して、対象とする数値(通常はロウソク足4本値)を変更して計算させています。
色んなテクニカル指標をストキャスティクス化してみる
予め通常の4本値を使用したストキャスの計算式を設定し、対象を4本値からMACDやコマ足などいくつかの指標に変更して計算させることで、テクニカル指標のストキャス化を実現させています。
使用する4本値のデータはすべて同じ期間、同じ通貨ペア、同じ時間足を使用して、それぞれの対比も見ています。
まず、通常のストキャスティクス(9-3-3)です。
ストキャスのパラメータはすべてこの(9-3-3)を使用しました。
通常のストキャスティクスは、やはり見慣れたストキャスティクスです。
水色のラインが%K、赤が%D、黄色がS%Dのラインです。
通常は、赤の%Dと黄色のS%Dのクロスにて売買の判断を行います。そのクロスが20%以下でゴールデンクロスならば、80%以上でデッドクロスならば、といった具合に、ラインの水準そのものを売買判断に加え、騙しを回避するなどが、一般的な使い方です。
では、早速色々な指標に適用させて見ましょう。騙しの多さや、ラインの動きなどをご覧ください。
ストキャスティクスをストキャスティクス化
まずは、ストキャスティクスをストキャスティクス化した場合。
通常のストキャス(9-3-3)を、同じパラメータでストキャス化しました。
↑ストキャスティクス(9-3-3)%Kのストキャス化
上記は%Kを対象にしましたが、下のチャートは%Dを対象にしてみました。
ちょっとだけ動きが緩やかになりました。
MACDのストキャスティクス化
次に、MACDのストキャス化です。
↑MACD(9-12)のストキャス化
MACDのストキャス化はSchaffTrendCycleという指標の計算内容の一部となりますが、SchaffTrendCycleの様に、100%や0%に張り付く場面が多くなったように感じます。
RCIのストキャスティクス化
次に、対象のパラメータを中長期に変更して、RCI(35)のストキャス化です。
↑RCI(35)のストキャス化
かなり緩やかな指標となりましたが、騙しも減り、見た感じではトレンド相場には強いように思います。
その他の指標のストキャスティクス化
次はガラリと赴きを変えて、
こんなストキャスティクスになりました。
特筆すべきは、水色の%Kも上下が無く、素直に0~100%を往復していることです。
なんの指標に適用させたかわかりますか?
実は、パラボリックタイムプライスに適用させています。
パラボリックは、数値が上昇を継続する場面と下降を継続する場面がはっきりしており、指標そのものが短いスパンでジグザグに動くということはありません。
そのため、最大値と最小値にて計算しているストキャスティクスも上記チャートの様に素直に動くことになります。
次は、下のチャートです。
今度はまた上昇・下降のときと、騙しの発生がはっきり分かれたチャートとなりました。上がるとき、下がるときは勢い良く上下しますが、騙しの発生は細かく、連続しての発生となっています。
このチャートは、20本移動平均線の乖離率をストキャス化しています。
次は、下記チャートですが、ここまでくると指標としての役割を果たしているのかどうか?という疑問も出てきます。
動きが少なすぎです。
このチャートは、ボリンジャーバンドの±σ2(MA20)をストキャスティクス化しました。
一定の割合と標準偏差にて、最大値と最小値の開きが決まりますので、こんなところでしょうか・・・。
次は、動きが素直すぎるチャートとなりました。
数値が0か100かみたいな指標となってしまい、上下に張り付いている時間が長い指標となっています。
このチャート、時系列新値足をストキャス化しています。
同じ期間の時系列新値足のチャートが下記チャートです。
上記新値足チャートは3本抜きで描画させています。5本抜きだと、ストキャス化そのものは、更に上下に張り付いた指標となります。(下記)
尚、このときの5本抜きの新値足チャートがこちらです。
では、最後に下記チャートです。
一見、通常のストキャスのようですが、比較してみると動きが穏やかで、だましが多少軽減されています。
こちらは通常のストキャス。
先のチャートはコマ足(平均足)をストキャス化したチャートです。
動きの幅が小さいのがお分かりいただけると思います。
とりあえず、いくつかの指標をストキャス化してみました。パラボリックタイムプライスのストキャス化はだましが無く、かなり面白いチャートとなりました。
ここから先は読者の皆様にて、いろいろとお試しいただければと思います。
(外部リンク)テクニカル指標(Wikipedia)