日経平均株価(N225)寄付き後30分で値幅を取れるパターンはいつ出現するか?


2018年6月20日



 

前回までで、日経平均株価の寄り付き後30分間のパターンと、どのパターンが値幅を取りやすいかを見てきました。

 

分らないのは、そのパターンが出現する日です。

 

パターンについては、前回の記事をご参照ください。

 

では、どのような状況の時に、指定したパターン1、2、7、8が発生するか?を見ていきます。

 

 

 

 

寄り付き後30分の値幅を取りに行く日は?

 

 

 

抽出の方法や条件は、設定すれば無限にありますが、今回は前日からのギャップのみで、抽出とその発生頻度を集計しました。

 

 

 

前日からのギャップは、前日の終値・高値・安値と、当日の寄り付き(始値)を比較し、どのくらい離れているかと、各パターンの出現頻度を調べています。

 

 

 

 

 

集計は、前日終値、前日高値、前日安値、それぞれから当日始値までの差を計算し、差がどれくらいあったか、全体での数、パターン1、パターン7が出現した日の数、パターン2、パターン8が出現した日の数を集計しています。

 

右表がその結果です。(パターンに関してはパターン1と7(上昇陽線)、パターン2と8(下降陰線)は合計し集計しています)

 

値幅 全体 P1・P7 P2・P8
終値 高値 安値 終値 高値 安値 終値 高値 安値
-450 4 10 3 0 3 0 4 4 3
-425 3 16 0 0 2 0 3 11 0
-400 2 15 5 0 4 0 1 5 5
-375 7 21 3 1 3 0 5 9 3
-350 10 30 3 2 11 0 5 11 2
-325 15 21 7 1 11 1 9 4 4
-300 13 41 6 2 14 0 5 14 4
-275 25 30 10 1 4 0 18 13 8
-250 22 44 19 4 13 3 11 18 9
-225 31 59 14 6 27 1 11 16 7
-200 33 61 12 9 19 4 11 18 6
-175 35 63 20 7 18 3 16 28 13
-150 54 80 23 17 26 5 17 20 9
-125 74 76 31 21 27 5 25 26 13
-100 100 100 44 31 33 12 43 27 18
-75 99 68 61 36 17 22 27 20 19
-50 91 85 66 25 20 29 31 29 26
-25 90 76 70 30 32 23 24 13 22
0 85 64 90 30 20 21 20 24 31
25 77 77 89 28 41 31 21 14 23
50 83 49 84 38 26 25 12 8 26
75 82 43 76 32 17 27 24 7 18
100 50 20 64 19 10 23 13 5 21
125 46 20 85 18 7 25 10 4 25
150 33 17 65 13 10 27 5 1 15
175 26 11 64 15 8 29 1 1 11
200 25 7 48 18 6 21 3 0 9
225 18 4 34 13 4 11 2 0 8
250 9 0 39 8 0 18 0 0 10
275 9 2 33 7 1 19 0 0 8
300 7 0 25 6 0 14 0 0 3
325 4 0 17 3 0 11 0 0 1
350 0 0 14 0 0 7 0 0 1
375 1 0 10 1 0 3 0 0 3
400 0 0 6 0 0 1 0 0 1
425 0 0 7 0 0 6 0 0 1
450 0 0 30 0 0 15 0 0 4

 

例えば表の一行目。

 

前日終値との差が-450円~-425円(当日始値が低い)の時、全体では4回、前日高値と当日始値の差では全体で10回、前日安値と当日始値の差では全体で3回です。

 

表をそのまま右に見ると、前日終値と当日始値の差が-425円~-450円(一行目)の場合、パターン1とパターン7は0回、パターン2と8は4回発生してる表記です。

つまり、前日終値と当日始値の差が-425円~-450円の場合、パターン2もしくはパターン8が100%の確率で発生しているという事になります。

 

表を下って、250の行を見てみます。

 

250の行は、ギャップが250円~275円だったことを示します。

 

 

全体では、終値との差で9回、高値との差は0回、安値との差は39回発生しています。

 

パターン1と7が発生したのは、終値との差で8回です。

 

全体で9回ですので、9回中8回はパターン1かパターン7になるという事が分ります。

 

 

 

これら集計から、ギャップの価格帯によっては、パターン1、2、7、8の発生をある程度予測できる可能性があります。

 

 

そこで、各価格帯での全体に対するパターンの発生率を集計してみました。

 

 

 

 

 

 

 

寄付き後30分の値幅を取るには、いつ仕掛けるか?

 

右上の表に続いて、下表各価格帯でのパターンの出現率です。

パターン1、7は、プラス方向へのギャップからの累積、パターン2、8はマイナス方向のギャップからの累積となります。

 

パターン1、7 パターン2、8
終値 高値 安値 終値 高値 安値
-450 35.00 35.87 34.61 100.00 40.00 100.00
-425 35.11 35.92 34.69 100.00 57.69 100.00
-400 35.19 36.23 34.69 88.89 48.78 100.00
-375 35.25 36.36 34.83 81.25 46.77 100.00
-350 35.36 36.76 34.91 69.23 43.48 92.86
-325 35.49 36.76 35.00 65.85 38.94 80.95
-300 35.84 36.46 35.11 59.26 37.66 77.78
-275 36.06 36.55 35.28 63.29 38.59 78.38
-250 36.74 37.23 35.56 60.40 39.04 67.86
-225 37.09 37.58 35.87 54.55 36.59 64.29
-200 37.58 37.05 36.21 50.30 35.34 62.20
-175 37.89 37.47 36.23 49.50 36.74 62.75
-150 38.48 38.17 36.60 45.67 34.83 58.40
-125 38.85 38.80 36.89 42.99 34.74 55.13
-100 39.68 39.19 37.47 42.99 33.58 52.00
-75 40.72 40.33 37.88 40.04 33.20 47.13
-50 41.30 42.53 37.99 39.16 33.29 45.57
-25 43.26 46.67 37.58 37.57 31.92 43.07
0 44.86 47.77 37.95 36.07 32.29 41.48
25 46.60 52.00 39.62 35.29 31.24 39.06
50 48.60 51.45 40.23 33.47 30.57 38.03
75 49.35 50.81 41.65 33.14 30.03 36.55
100 53.07 56.79 42.51 32.81 29.94 36.25
125 57.30 59.02 43.40 32.36 29.77 35.59
150 63.64 70.73 46.43 31.87 29.43 34.74
175 71.72 79.17 47.40 31.26 29.24 33.63
200 76.71 84.62 47.91 30.86 29.07 32.96
225 79.17 83.33 48.84 30.58 28.97 32.66
250 83.33 50.00 51.93 30.35 28.97 32.42
275 80.95 50.00 53.52 30.14 28.93 32.19
300 83.33 52.29 29.97 28.93 31.77
325 80.00 51.19 29.87 28.93 31.40
350 100.00 47.76 29.87 28.93 31.13
375 100.00 47.17 29.85 28.93 31.12
400 51.16 29.85 28.93 31.05
425 56.76 29.85 28.93 30.95

 

例えば、パターン7、8の前日終値と当日始値のギャップが、275円以上の場合、上表一番左蘭の250の列、一つ右の「パターン1、7の終値」の列を確認すると、80.95とあります。

これは、275円以上のギャップが発生すれば、80.95パーセントの確率で、パターン1か7になることを示します。

 

同様に、パターン2、パターン8の場合はマイナスギャップからの累積ですので、前日安値と当日始値のギャップ(上表一番右の列、当日始値-前日安値=前日安値よりも当日始値が低い)が-375円以上であれば、100%の確率でパターン2か8という事になります。

 

因みに、母数が1197日(全体の検証数)で、前日安値よりも当日始値の方が375円以上安かったのは、11日となっています。

 

 

それではあまりにも少なすぎるので、パターン1、2、7、8、の出現予想のヒット率を、全体で70%程度を維持するとなると、下記の様な条件設定となります。

 

○前日終値と当日始値の差(当日始値-前日終値)が175円以上

○前日高値と当日始値の差(当日始値-前日高値)が150円以上

上記二つのいずれかを満たす場合に、パターン1、パターン7の出現率が70%超となります。

 

○前日終値と当日始値の差(当日始値-前日終値)が-325円以下

○前日安値と当日始値の差(当日始値-前日安値)が-275円以下

この二つのいずれかを満たす場合に、パターン2、パターン8の出現率が70%超です。

 

パターン1、パターン7の場合は、条件を満たすのは140回あります。そのうち100回はパターン1、もしくはパターン7での推移となりました。

 

パターン2、パターン8の場合は、条件を満たした回数は78回、そのうち58回がパターン2、パターン8の出現となっています。

 

 

これで、全体の1197日中、218回出動し始値仕掛け、9時30分に手仕舞いで勝率70%です。

 

 

 

これであれば、何とか有用な内容に出来そうな気がします。

 

 

 

勿論、このままでは、利益の値幅や損切の値幅によって、成績は大きく変わってきますし、結果的に損切り値幅が大きくなりマイナス収支という事も充分考えられます。

 

 

但し、これは寄り付き後の30分に限っての事です。

 

30分間の値幅のみですので、値動きも限定的で、利益も損失も小さなものとなります。

 

そこで、今後の課題としては30分という時間の区切りを、前場に広げる、または一日に広げる、前場と後場で別々に考える・・・等、検証を進めて行きたいと思います。

 

 

とりあえず、今回も含め全4回で進めてきた、日経平均の高値・安値を付ける時間帯、及び寄付きから30分間の値動きと、値幅、そのパターン化とパターンの出現する確率などは、一旦ひとまとまりとして終了とさせていただきます。

 

 

 

 

 

日経平均は何時にその日の高値・安値を付けやすいか?

日経平均株価、寄り付き後30分の値動きと傾向。

日経平均株価(N225)の寄り付き後30分の動きは8パターン!

値幅を取れるパターンはいつ出現するか?(当記事)

 

 

 

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