平均足(コマ足)を複数の時間足に設定し、その陰陽を見ながら売買を行ってみようという試みです。
平均足を複数の時間足に設定し、一番小さな時間足のチャートに表示させるマルチタイムフレーム化のチャートや売買ポイントなどと、そのMetaTrader用カスタムインディケータを公開しています。
マルチタイムフレーム化する事によって、例えば1時間足のチャートの平均足を見ている場合に、同じ1時間足のチャート上で、4時間足と日足の平均足も表示させる形です。
複数の時間足でのサインが重なった場所を確認できますので、単時間足での判断よりも可能性、正確性の高いサインを見る事ができます。
今回は、平均足のレートではなく、陰線か、陽線かを表示し、考察しています。
平均足(コマ足)のマルチタイムフレーム化インディケータ
(チャート、インディケータファイルなど)
平均足のマルチタイムフレーム化
まず、平均足(コマ足)については、指標についてや計算式など下記ページにございますので、そちらをご参照ください。
平均足は、ロウソク足からブレを排除したものが描画され、陰線や陽線が継続する傾向があります。
マルチタイムフレーム化では、この陰陽線を抽出し、(仮に一番早い時間足を1時間足とした場合)1時間足の当該ロウソク足の平均足が、陽線だった場合は上向きの矢印、陰線だった場合は下向きの矢印を描く形式としています。
同じ1時間足上に、当該ロウソク足時点での4時間足、日足の各平均足の陰陽を、同じように矢印でプロットし、1時間足を見ながら、4時間足と日足の平均足の陰陽も同時に確認できるマルチタイムフレームとしました。
早速、チャートを見てみます。(チャートはすべてUSD/JPY)
まずはじめは、1時間足チャートに、1時間足の平均足(赤矢印)、4時間足の平均足(水色矢印)、日足の平均足(黄色)を描画させています。
緑のロウソク足の上にある矢印はおおむね下向きで、平均足では陰線となる足を示しています。
赤の1時間足の平均足は、頻繁に上下を入れ替えていますが、水色の4時間足、黄色の日足となると、(大きな時間足の指標を表示しているので当然ですが)一定期間横方向に継続した矢印を描画しています。
次は、上のチャートと同じ期間の1時間足に、4時間足の平均足(赤)、日足の平均足(水色)、週足の平均足(黄色)を描画させています。
赤い矢印も4本分は継続して同じ方向を向くので、最初のチャートよりもトレンドを見やすいかと思います。
次のチャートは、5分足のチャートに、30分足の平均足(赤)、1時間足の平均足(水色)、4時間足の平均足(黄色)、日足の平均足(薄緑)を描画しています。
トレンドが出ているときは、階段状に並び、トレンドが崩れ始めると各時間足の並びが重なったり、交差したりしています。
尚、各矢印の位置は、当該足の始値から一定割合で上下にオフセットしたものとなります。
上記5分足のチャートでいえば、緑の矢印は、日足の平均足の始値から、陰線は上方向に、陽線は下方向に、一定の割合でオフセットした位置に矢印が並んでいます。
短い時間足よりも長い時間足の方が、実際のロウソク足よりも上下に離れる様に設定されています。
マルチタイムフレーム化した平均足(コマ足)の売買タイミング
マルチタイムフレーム化した平均足の売買のタイミングは、各時間足の矢印の方向が揃ったときとします。
下記チャートの赤丸で囲んだ部分です。
上のチャートは先に示した1時間足チャートで、4時間足(赤)、日足(水色)、週足(黄)の平均足が描画されています。
赤丸で囲った部分の様に、赤の矢印、黄色の矢印、水色の矢印がすべて同じ方向を向いた際に(またはその頭で)その方向に仕掛けています。
上記チャートの一番左部分は、週足の向きも変わっていますので、売だったものが買サインに転換しています。
ただし、上記チャートは当該足の当該時点の平均足を示していますので、上記チャートの左隅の黄色の矢印(週足の平均足)は、その1週間が終了した時点での平均足の陰陽を示しています。
これは、リライトの問題で、未確定の足の指標はそのタイミングでの終値時点での計算値を連続した矢印として再描画するため、示されている売買タイミングは実際には発生しない状況が生まれます。
上記チャートの左隅の週足の矢印は、週が始まったときには矢印は下向きで、3つの時間軸の矢印は重ならない可能性が多いにあります。
それでは実働に向かないので、すべての指標値を、確定値である1本前の指標値にし、表示されている矢印の再描画が発生しない様にしてみました。
下記チャートは、すべての矢印を1本前のロウソク足(各時間軸の1本前)の平均足陰陽を示しています。
左隅の週足の矢印が、下向きのままとなっています。
4時間足(赤)の矢印も、先のチャートよりも4本分後ろにズレ、特にトレンドの終わり部分でロウソク足と交錯しています。
この確定値を使用した売買タイミングが下記チャートとなります。
マルチタイムフレームの平均足(コマ足)MetaTraderカスタムインディケータ
上記のチャートに適用している、マルチタイムフレーム対応平均足(コマ足)のMetaTrader用のカスタムインディケータを公開しています。
下記より、ダウンロード可能です。
4つの時間足が設定でき、各時間軸のON/OFFの設定が可能です。
shiftは、X本前の足の値を表示します。
0で未確定値を含む現在の足の平均足を、1で、1本前の確定値を表示します。
baisuは、矢印がどのくらいロウソク足から離れるかです。
矢印は陰陽によって向きが決まりますので、詳細な数値を持ちませんが、表示位置をロウソク足に近く表示するか、遠くに表示するかを決定する数値となります。
例えば、上のチャートはbaisu=1での表示です。
下のチャートは、baisu=20で表示しています。
baisu=20で表示すると、下向きの矢印は上方向に、上向きの矢印は下方向に離れます。
※Timeframe1~3に適用するチャートよりも短い時間足を設定すると正しく表示できません。
ファイルはこちら
→ マルチタイムフレーム 平均足(コマ足) カスタムインディケータ(MTF-HeikenAshi_OCI.ex4)
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(外部リンク)テクニカル指標(Wikipedia)