3本以上のロウソク足の組み合わせ (チャート力向上講座日足スイング編)
前項では2本のロウソク足の組み合わせについてでしたが、今回は3本以上のロウソク足の組み合わせを見ていきます。
ロウソク足も3本以上の組み合わせになると、予想の確度も上がり、これまで学んできたロウソク足の組み合わせと併用することで、精度の高いシナリオを描くことが可能となります。
この項では、明けの明星・宵の明星、上げ三兵・下げ三兵、上げ三法・下げ三法について掲載しています。
ⅰ)明けの明星・宵の明星
まず、明星と呼ばれるチャートの流れの中で、直前の足と次の足、そのいずれからもはなれて窓を開けている小さなロウソク足です。
明けの明星は安値圏で下に凸な形で、陰線が出たあと窓を開け下落した小さなロウソク足が出現し、その後今度は窓を開け上昇して陽線が立つというもので(左下図)、相場の下降から上昇への転換点と判断でき、買いサインとなります。
宵の明星は下図のような形のものが高値圏でで発生し、相場にお上昇から下降への転換点と判断され、売りサインとなります。
窓を開けて下落や上昇の後、小さなロウソク足が立った時点で明星と判断されることもありますが、ここでは特に、上の二つの図のように安値圏では、小さなロウソク足の直後に陽線が立ち、小さなロウソク足直前の陰線を越えて上げる場合、高値圏では、小さなロウソク足直後の陽線が小さなロウソク足直前の陽線を越えて下げる場合を指します。(超えるまでは明星と判断しません)
こちらの方が信用性が高く、今後の相場を予測するには有効です。
変化形として、小さなロウソク足が二つ続く場合(下図a)や、小さなロウソク足のヒゲが、高値圏では上方向に、安値圏では下方向に長いもの(下図b)、また、小さなロウソク足直前のロウソク足を越えるのに2~3日要するもの(下図c)、ハッキリした窓を開けず、ヒゲが重なっているもの(下図d)などもあります。
下図、明星の例です。
左側の3610付近の明けの明星は綺麗に底を突いています。その後上昇に向かっており、典型的な明星となりました。(形はヒゲの重なった変化形)
右側の4800付近の宵の明星は、形としては綺麗でしたが、直後にツツミ線が大陽線で発生し、もう一段上まで上昇していますので、ダマシとなります。
ⅱ)上げ三兵・下げ三兵
続いて、上げ三兵、下げ三兵です。
これは、陽線が上げながら3連続出現する形を上げ三兵、陰線が下げながら3連続出現する形を下げ三兵といいます。(下図参照)
長い下降が続いたあとの上げ三兵の出現で上昇への転換、上昇が続いたあとの下げ三兵で下降への転換と判断されます。
また、比較的初期の上昇段階での上げ三兵の出現でその後の上昇、比較的初期の段階の下降段階での下げ三兵の出現でその後の下降を見ることもできます。
下図、三兵の例です。
ⅲ)上げ三法・下げ三法
次は、上げ三法、下げ三法です。
上げ三法は上昇過程で比較的大きな陽線が出現し、3日程度足踏みで小さめのロウソク足を立てた後、再度陽線が立ち、最初の陽線を上抜ける形です(下図左側)。
下げ三法はその逆で、下降過程で大きな陰線が立ち、3日程度足踏みを下あと、再度陰線が立ち最初の陰線を下抜ける形となります。いずれも、上昇・下降過程で一時的に力を貯め、その後更に上昇・下降に向かうと判断し、それぞれ買いサイン、売りサインとなります。
変化形として、力を貯める期間が3日以下のもの、3日以上のもの(下図a,b)、最初の長めの陽線、陰線を上抜け、下抜けするのに2日前後を要するもの(下図c,d)などもありますが、上記の基本形と同じサインと考えられます。
この項でロウソク足については基本的な部分を押さえる事ができますので、その後はより多くのロウソク足の集合であるチャートの形から売買ポイントを見ていくこととなります。
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