ザラ場線を使用した売買検証。


2022年11月25日



先日公開したザラ場線の売買検証を行っています。

ザラ場線の3+線のみを使用していますので、4日の単純移動平均を用いた事とほぼ同義です。

その検証内容や結果をまとめています。

ザラ場線そのものについては、このページでは言及しませんので、ザラ場線のページをご参照ください。

 

ザラ場線を使用した売買検証。

 

ザラ場線(~221114の20日分5分足)

ザラ場線(~221114の20日分5分足)

 

 

検証内容。ザラ場線の売買検証。

まず、検証内容についてです。

 

当サイトでは、日々、日経平均株価の日報記事の執筆や、N225の5分足データをアップを行っています。

日報では、ザラ場線での分析も触れていますし、5分足のデータアップ時にはザラ場線のチャートを見ています。

 

そこで考えたのが「単純に寄り付きがザラ場線より高いか低いかのみの売買で利益が出ないか?」ということです。

そこで、その検証を行ってみました。

 

普段目にしていたチャートから、日経平均株価の毎日の寄り付きがザラ場線の3+線より高いか低いかのみで売買検証を行っています。

寄り付きが、3+線より上なら買い、3+線より下なら売りとしています。

仕掛け:

9時の寄り付き時に、ザラ場線3+線より上で寄り付いたら買い。

9時の寄り付き時に、ザラ場線3+線より下で寄り付いたら売り。

 

 

日経平均株価の5分足データは2013年の3月からありますので、手元にあるデータすべてに適用してみました。

 

 

検証結果。ザラ場線の売買検証。

仕掛けのタイミングは決まったので、決済の方をどうするかです。

まずは、単純に利確300円、損切300円で設定してみます。

15時の大引けを迎えたら、15時にそのレートで決済すると仮定しています。

 

利確300円、損切300円の場合。

結果は以下の通りです。

 

累計損益:16639.67円
仕掛け回数:2373回
勝率:49.81%
平均損益:7.012円
買い回数:1333
売り回数:1040
PF:1.122

 

損益曲線は以下の通り。

利確300-損切300 2013年3月~

利確300-損切300 2013年3月~

 

取引回数は2373回、勝率が49.81%です。

買い仕掛けは1333回、売りが1040回で、相場全体が上昇基調だったと考えても売買比は概ねバランスが取れているかと思います。

売買結果は、トータルでは16000円超の値幅を取れています。

ただ、損益曲線の通り、ここ3年ほどが大きく上昇している状態で、それまでの7年はややアップダウンがあります。

 

 

そこで、仕掛けのタイミングや方向は変えず、利確ライン、損切ラインを調整してみました。

総当たりに近い形ですべての組み合わせを検証すると、どうも利確650円、損切50円付近が良いようです。

 

 

利確650円、損切50円の場合。

結果は以下の通りです。

累計損益:34806.21円
仕掛け回数:2373回
勝率:31.77%
平均損益:14.66円
買い回数:1333回
売り回数:1040回
PF:1.448

 

損益曲線は以下の通りです。

利確650-損切50 2013年3月~

利確650-損切50 2013年3月~

 

取引回数や売買の方向は変わりません。

始値で仕掛け、損切ライン、利確ラインのいずれにも達しなければ、15時の大引けで終値決済を想定しての売買です。

利確650円、損切50円ならば、概ね良好な売買が出来そうです。

 

 

まとめと展開。ザラ場線の売買検証。

 

上記の通り、寄り付きがザラ場線3+線より上か下かだけで売買を行った場合、適切な利確ラインと損切ラインを設定する事で有意な結果を得る事が出来ました。

問題は、日経平均株価そのものを売買できるわけではない事です。

この方法を運用に用いる場合、先物やCFDなどインデックスを対象とした金融商品に適用するしかなありません。

それらの商品と日経平均株価は高い相関関係にこそあれ、すくなからず差が存在します。

それらがどう影響するかも考えながら、今後はEAなどへの適用と展開を想定しています。

 

また、今回はザラ場線の3+線のみを使用した売買でしたが、3+300線単独での売買の組み立てや、3+線と3+300線を併用した場合の組み立てなども考えていきたいと思っています。

 

 

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(外部リンク)テクニカル指標(Wikipedia)

 

 

ザラ場線を使用した売買検証。」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: ザラ場線の計算式とチャート。トレンドとその転換の把握に有効。

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